2022.10.01
リトミック指導法・ダイナミクスを感じるには?
目次
リトミック指導法・ダイナミクスを感じるには?
ピアノの演奏でも、オーケストラの演奏でも、大切なダイナミクス。
迫力をだしたり、優しさを出したり、ダイナミクスの表現で曲の雰囲気は大きく変わります。
ただ単に強く、弱くだけではなく、大きさを感じるための空間の取り方だったり、音の数だったり、リトミックだからこそ、感じられることがあります。
本記事ではそんなリトミックの「ダイナミクス」についてご紹介していきます。
リトミックの「ダイナミクス」とは?
ダイナミクスとは、音の強弱のことを指します。
強い音、弱い音、大きい音、小さい音、だんだん大きく、だんだん小さく、全てダイナミクスの表現となります。
ダイナミクスは、子ども達が日常で生活している中でも、ママやパパの声、テレビの音、車の音、自然と感じています。
リトミックのレッスンでは、ピアノの音を聴いて、ダイナミクスを身体や楽器を使って表現します。
タンバリンをピアノの大きさに合わせて叩くだけでも、充分ダイナミクスを感じさせられますね。
大きく叩く、小さく叩く。この辺りは、2~3歳でもピアノの音を感じ取って叩くことができます。
1~2歳さんは、身体を使ってダイナミクスを感じ取ります。
例えば、動物園に遊びに行くプログラム。
大きな象さんと、小さなうさぎさんでは表現が変わってきます。
象さんは、どっしりと大きな音で歩きます。子ども達も、ドシーン、ドシーンと重さや大きさを感じて歩くことができます。
うさぎさんは軽やかにぴょんぴょんと跳ねます。
2歳さんでも、象さんとうさぎさんの違いは、きちんと感じ取って動くことができます。
学年別「リトミックでダイナミクスを感じる」方法をご紹介します
0~1歳のベビーちゃんができるリトミック・ダイナミクス
まだ思うように身体を動かすことができない赤ちゃんでもダイナミクスをしっかり感じることができます。
・ママ・パパが赤ちゃんを抱っこして立っておこなうプログラム
「みんなは、象さんの鼻だよ~」と、ママ、パパに抱っこしてもらってゆーらゆら揺らしてもらいます。
赤ちゃんの象さん、お父さんの象さん、と変化をつけてダイナミクスを感じさせましょう。
赤ちゃんの象さんのお鼻は小さくてかわいいね~ゆらゆらも小さく、音楽も高めの音で可愛らしく弾きましょう。
お父さん象さんのお鼻は、大きいよ~たくさん揺れましょう!
・ママ・パパが赤ちゃんを抱っこして立っておこなうプログラム②
「みんなはくらげさんだよ~」と、ママ・パパに両脇をもって抱っこしてもらい、ふわふわ~と上下に揺らしてもらいましょう。
・ママ・パパが座っておこなうプログラム
お膝に赤ちゃんを抱っこして座ります。「みんなはタコさんだよ~」
ママ・パパが赤ちゃんの両手を持って、ぐにゃぐにゃと動かしてあげましょう。
小さなタコさん、大きなタコさん、と変化をつけてダイナミクスを感じさせてくださいね。
歩けるようになった1歳~の赤ちゃんのリトミック・ダイナミクス
ひとりで歩けるようになると、ぐんと表現の幅が広がります。
おススメは、やはり動物に変身するプログラムです。
色々な動物のマネをしましょう。前述したような、象さんとうさぎさんを動きで表現したり、同じ動物でも大きさを変えるなどでダイナミクスを感じられます。
お父さんペンギン・お姉さんペンギン・赤ちゃんペンギンで、それぞれダイナミクスを変えて表現することができます。
2~3歳以上のリトミック・ダイナミクス
2~3歳以上になると、様々な場面でダイナミクスを取り入れることができます。
・リズムの聞きわけ
・拍子の聞き分け
・フレーズを感じる時
など、どんな時でもピアノでダイナミクスを変えて、子ども達がダイナミクスを感じられるようにすると良いです。
年中・年長さんでのダイナミクスを感じるリトミック
年中・年長さんになったら即興演奏でダイナミクスを感じさせることもできます。
・即興リズム
・即興ダンス
・即興演奏
ダイナミクス表現をたっぷり入れてみてくださいね。
リトミック「ダイナミクス」の表現での注意点
リトミックの先生が、ダイナミクスを感じさせたい時に、注意する点があります。
それは、音の高い低いだけで、ダイナミクスを表現をしないようにすること。
小さいものは、高い音で小さく、大きいものは低い音で大きく表現してしまいがちです。
例えば、ありさんは、小さいけれど、地面を歩いていますね。
高い場所にいるわけではないので、高い音で弾かない方が良いです。
低めの音で(低すぎなくて大丈夫、真ん中位でもOK)、音は一つにすると、小さい感じが出ます。
逆に、蜂は、小さくて高いところを飛ぶから高い音で、小さく速く弾くと良いですね。
ダンボのように空飛ぶ象もいるので、大きいものは低い音で弾くというのも、雰囲気に合わない時もあります。
こどもたちが、ダイナミクスを音の高低を混同しないように、注意しましょう。
低い音で小さいものを弾く時には、小さな音で弾くのはもちろんですが、音の数を減らして、単音や2つ位の音で弾くと良いです。
高いところでも、大きいものを表現するときには、逆に音の数を増やしたり、音の幅を広げると良いですね。
おわりに
本記事ではリトミックの基本となる「ダイナミクス」についてご紹介しました。
「ダイナミクス」だけでもレッスンの中で取り入れられるプランが沢山あることが分かりました。
子どもたちの様子を見ながら、音の高低と混ざらないように、注意してレッスンを進めていきましょう。
日本こども教育センターのリトミック講師養成講座でサブジェクトをしっかり理解しましょう
日本こども教育センターのリトミック講座は、音楽の専門教育を受けていなくても、受講し、講師資格が取得できます。
リトミック講師になるには「音大卒の経歴が必要」「即興演奏ができないといけない」と思い込んでいる人がいますが、必ずしもできる必要はありません。
一般的なリトミック講師養成講座は、レッスンのカリキュラムを自分で考える必要があります。
しかし、それだとレッスンの質は講師の個性に左右されてしまいます。
NPO法人日本こども教育センターでは、どんな先生でも質の高いレッスンができるよう、基本レッスンプランと楽譜を用意いたしました。
まずはじめに、ステップ1で1歳児〜小学校低学年までのレッスンの全体像を把握していただきます。
ステップ2では1~3歳児までのレッスンをマスターすることを目的としています。(1歳児用のレッスンは0歳児でも楽しめます)
4~6月は春のリトミック、7~9月は夏のリトミック、10~12月は秋のリトミックなど季節を感じられるレッスンですので、保育士さんや幼稚園の先生にはとても喜ばれています。
季節の制作をして、それをそのままリトミックに使用したりと、様々なアレンジをされている先生も。
また、動物や遊園地などの絵が描かれたピクチャーカードを使って、子ども達が集中して楽しくレッスンする方法をお伝えしています。
2~3歳になることにはドレミを楽しく覚えたり、2つの音を聴き分けたりと、ぐんと成長が見られるようになります。
講師のデモレッスンのあと、受講生さんにも少しずつ実習をして頂きます。
2~3歳になるとグループで行動したり、動きもしっかりできるようになってきます。1回1回のリトミックレッスンをしっかり目的を持って行う事で大きな、成長が見込めます。
アイディア楽譜やレッスン中の声かけの方法など、すべてマニュアル通りに実行していただくだけで、子ども達が楽しめるレッスンが再現できるようになります。
活動には全てサブジェクトが記載されていますので、活動の狙い、子どもたちに取得させたいことが初心者の先生でもわかるようになっています。
また、2~3歳の内容を、少し難しくして年少~年長さんに使用することもできます。
アレンジがきくので、幅広い年齢の指導につかうことができますよ。
ピアノに自信がなくても、講師経験がなくても、アイディア楽譜があるので、どなたでも同じようにレッスンすることができます。
ピアノが苦手な方も多くいらしていますので必要以上に不安に思うことはありません。
講座を受講したからこそ、他の先生仲間と励まし合ったり、モチベーションを維持できたりで、ピアノのレベルもあがった!という方もいらっしゃいます。
日本こども教育センターの講座は、どの講座も和気藹々、まったく堅苦しい雰囲気がないので、質問もしやすく、初心者の方でも安心していただけると思います。
無料説明会を行っておりますので、ぜひご参加ください。
日本こども教育センターのリトミック資格養成講座、無料相談会の詳細はこちらからどうぞ。
日本こども教育センターの英語リトミック資格養成講座の詳細はこちらからどうぞ。
日本こども教育センター代表理事、井上幸子のブログからも、講座について詳しく発信しています。
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