2021.11.18
発達支援のプロフェッショナルとして子どもに合わせた支援をしよう!
目次
発達支援のプロフェッショナルとして子どもに合わせた支援をしよう!
発達の進み方に早いところや遅いところがあることで、苦手なことや上手くいかないことが増えて生活上困ることを『発達障害』と言います。
子どもを見ていてこんなことありませんか?
✓ 周りの子どもと比べて集中力が続かないように感じる
✓ マイペースに行動することが多い
✓ あちこち動き回り、危険な場面が多い
✓ 言葉の遅れを感じる
✓ 抱っこを嫌がる
それはもしかすると、他の子どもより音が大きく聞こえすぎてしまったり、気が散ってしまったり何かその子なりの困りごとが発生しているからかもしれません。
その特性や原因が分からないと、本人はもちろん周りの大人もどうすれば良いか分からず苦しくなってしまいますよね。
この記事では、子どもの発達障害や適切な発達支援についてご紹介します。
当センターの発達支援が学べる『発達支援養育講座』についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
子どもの発達障害について
子ども一人ひとりの発達のスピードには個人差があります。
一つの遊びに集中して取り組むのが得意な子もいれば、気が散るため集中力が長く続かない子もいて、それぞれ得意なことや苦手分野も変わってきます。
以下は、代表的な発達障害の種類です。
|知的障害(精神遅滞)MR
以下の3つが該当した場合に診断されます。
・知能検査の全般的機能が平均以下である
・年齢相当の行動基準と比べて日常生活の適応行動が明らかに下回る
・18か月未満に発症している
|広汎性発達障害PDD・自閉症スペクトラム障害ASD
典型的な自閉症を含め、自閉症に似た特徴を有する状態の総称のことで、具体的には以下の種類があります。
【自閉性障害】
相手の気持ちや状況を考えて関わるのが苦手でマイペースに行動するのが特徴。
同じものや同じやり方にこだわりがみられる。
【アスペルガー障害】
言葉や認知能力の遅れはないが、コミュニケーションをとるのが苦手だったり、こだわりがあったりと自閉症障害と似ている特徴がみられる。
|注意欠損/多動性障害(AD/HD)
落ち着きがなく集中力が続かない、気が散りやすく忘れ物が多い、片づけるのが難しいなどが主な特徴です。
また、ADHDは全部で不注意型・多動/衝動型・混合型の3種類に分かれます。
|学習障害
年齢相応の読み書きや算数の障害があるのが特徴です。
未就学児の場合は、はっきりと診断を受けることは少なく、1歳半と3歳の時の『乳幼児健康診査』や就学前に行われる『就学時健康診断』で、発達障害や知的障害の可能性を指摘されることが多いです。
また、通っている保育園や幼稚園の先生からトラブルや気になる様子などを告げられることもあるでしょう。
他には、小児科や児童精神科への受診、地域の療育センター、発達障害者支援センター
へ相談する方法もありますが、発達障害専門の医療機関が少ないということや、予約が何ヶ月も先まで埋まっているため診てもらうのが先になってしまうケースも。
そのため、発達障害に気付きにくいことや、早急に適切な対応ができないことで、症状が悪化したり、二次的な問題につながったりするリスクも考えられます。
子どもに寄り添った適切な発達支援とは?
発達障害を持つ子どもやその可能性がある子への適切な発達支援とは何かをご紹介します。
『発達障害』は元々その子が生まれ持っているもので、周囲の大人の理解とその子に合ったオーダーメイドの生活を送ることが必要になります。
そのためには、子ども一人ひとりの状態や特性に合わせて、本人ができることを少しずつ増やし、生活上の困りごとを支援するのが適切な発達支援と言えるでしょう。
しかし、子どもに寄り添った支援は発達障害に限らず、どの子どもにも必要なことです。
『苦手なところは周囲の人に手伝ってもらいながら、得意なことは伸ばしていく』
全ての子ども達がそのような環境で成長していけると、一人ひとりがより輝けるのではないでしょうか。
保育現場で発達支援が必要なケース例
ここでは具体的に自閉症スペクトラムの子を想定し、保育現場で起こりうる発達支援が必要なケースをご紹介します。
関わりが難しい場面。工夫一つで子どもにとって生活しやすい環境になることを理解しましょう。
|声をかけても反応がない
遊びの時間が終わってお片付けの時間。みんなが片付けを始めてもいつも黙々と遊び続けるHくん。声を掛けても全く聞こえていない様子。
【適切な対応とは?】
協調性がないと判断して強く叱ってしまうこともありそうな場面ですが、適切な対応を考えてみましょう。
自閉症スペクトラムの子にとって、一つのことに集中している時に他に意識を向けることは難しいことです。
まず、Hくんの前に行って、軽く肩をたたいて名前を呼び、意識を遊びから保育士に向けましょう。必ず、Hくんが手を止めて保育士を見てから片づけることを伝えるのがポイントです。
|食べ物の好き嫌いが目立つ
Hくんは偏食が激しく、スープは汁のみ。ご飯は白いご飯しか食べられません。
栄養バランスを考えて少しだけでも食べて欲しいと、粘り強く誘ってみますが嫌がる様子が見られます。
【適切な対応とは?】
自閉症スペクトラムの子どもは、こだわりの強さ、咀嚼のしづらさ、感覚異常などさまざまな理由から、偏食傾向が強いケースが見られます。
無理に食べさせてしまったり、苦手な食材を隠して食べさせたりすると、食事そのものが嫌いになることも。
まずは苦手な食材をスプーンに乗せるとこから始めて、次は口の近くまで持っていってみるなど、少しずつステップを踏んで徐々に食材に慣れることから始めてみるのが良いでしょう。
家庭と同じやり方で連携をとりながら少しずつ進めていくのがベストです。
日本子ども教育センターの『発達支援療育講座』とは?
日本子ども教育センターでは、『未就学児発達支援療育』の資格講座を開催しています。
その子に合った育児や指導法で悩むお母さんや先生を中心に、発達障害について正しく学んでいただける講座です。
『なぜその行動が起こるのか』という裏付けとともに、本当はもっと広い範囲を指す発達障害について理解することができます。
講座は、初級⇒アドバイザー⇒上級アドバイザーの3段階あり、初級講座では、就学前までの発達、発達障害の基礎、発達を促す方法、環境設定を中心に学んでいただきます。
アドバイザー講座では、座学の他に類似体験などを通し、実際に子育てや現場で活かせる実践的な発達支援のスキルを学ぶことが可能です。
上級アドバイザーの資格取得後、さらに研修を修了することで発達支援のプロフェッショナルとして講座を開催していただくこともできます。
発達支援のプロフェッショナルとして活躍しませんか?
人間は顔も性格も一人ひとりさまざまで、苦手なことも得意なことも異なり、それぞれの魅力や個性があります。
それぞれがお互いの個性を理解し、助け合うことができればどうなるでしょうか?
「自分を認めてくれる人がいるから自分が大好きになれる」
「自分を理解してくれる人がいるから自分らしく生きてこう」
と思うことができ、誰もが生きやすい世の中になるのではないでしょうか。
それは発達障害にかかわらず教育現場にも必要な考え方です。
まずは、発達障害について正しい知識を身に付けること、それがはじめの一歩です。
✓ 保育現場で沢山の子どもと関わる保育士や幼稚園教諭、学校の先生
✓ リトミック教室やピアノ教室など子どもに指導する機会がある先生
✓ お子さんの発達で悩まれているお母さん
✓ 赤ちゃんを迎える妊婦さん
『未就学児発達支援療育講座』はぜひ、そんな子どもたちと関わるすべての方に学んでいただきたい講座です。
一人ひとりの子どもが『その子らしく生きていけるように』正しい発達障害の知識とすぐに実践できる支援スキルを学んでいただけます。
発達支援のプロフェッショナルとして一緒に沢山の子どもの可能性を伸ばしていきませんか?
日本こども教育センターの 未就学児発達支援療育アドヴァイザー講座はこちらから
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