2022.02.18
リトミックの目的や音楽療法との違いについて
リトミックの目的や音楽療法との違いについて
リトミックは子どもの教育に良いとされていますが、実際に「どのように良いのか」「どのような目的で行われるのか」ということをご存知でしょうか?
また、音楽を通じてのアクションとして「音楽療法」というものがありますが、この音楽療法との違いは一体何でしょうか?
本記事では、リトミックの目的や音楽療法との違いについてご紹介していきます。
そもそもリトミックとは?
リトミックとは、スイスの音楽教育家「ダルクローズ」が考案した音楽を用いて行う教育法です。
リトミックでは、音楽能力と同時に心・身体にも大きく育つ、基礎的な能力を育てていきます。
日本においてもリトミックは、多くの幼稚園や保育園で取り入れられています。
また、リトミックでは「音を聴いて感じる」「音やリズムに合わせて身体を動かす」「身体や楽器を使って音を表現する」ということをレッスンで取り入れていきます。
生のピアノを使った即興演奏を通じて、集中力や表現力などさまざまな子どもの能力の発達を促進させます。
実際のレッスンでは、講師の声掛けやピアノの音に合わせて子どもたちは、音を感じたまま自由に身体を動かします。
また、うたったり、音やダイナミクス、拍子やフレーズを感じたり、楽器を演奏したり、即興演奏もします。
音やリズムに合わせながら感じたままに楽しく動いていくうちに、子どもたちのさまざまな能力が育っていくことでしょう。
このようにリトミックは、ピアノの即興演奏を通じて、楽しみながら子どもの能力を伸ばしていくという、楽しい教育法であることが分かります。
音楽を聴くことに加えて自分なりに表現することによって、想像力・表現力もぐっと磨かれていくでしょう。
リトミックのレッスンを受けた子どもの中には、2歳で音符を読むことを覚えて、3歳で簡単な楽器を使っての合奏を楽しみ、4歳で即興の演奏、そして5歳にもなると作曲ができるようになる子もいます。
リトミックを行う目的は?
リトミックで子どもが潜在的にもつ想像力・集中力・表現力を引き出すことで、可能性に溢れた豊かな人格形成を目指していきます。
一般的に教育の目的は「知識・技術の習得」であるのに対して、リトミックでは「子どもの能力を楽しく伸ばす」ことを目的としています。
従来の音楽教育の主な目的は、「音楽能力を身につける」というものでした。
しかしリトミック教育では音楽の向上に限らず、子どものさまざまな分野での能力を楽しみながら、引き出すことによる「総合的な人間教育」を目標としているのです。
あくまでも音楽を目的としてではなく、「人間教育のツール」として用いているのです。
リトミックと音楽療法の違いは?
リトミックは、音楽を通じて子どもの音楽能力もちろん、言語能力・身体能力・表現力・創造力などを磨きながら、いきていく力を育む教育法です。
一方、音楽療法は、音楽が元々持っている力を利用して対象者の悩みや困りごとを軽減したり、心身の成長を促進させたりと、一層良い生活を送ることができるようアプローチをする療法を意味しています。
症状の改善や健康維持のため、音楽療法の資格を持つ専門家が対象者の症状・目的別のプログラムを組んでくれます。
音楽特有のリラックス効果があるため、福祉や医療のほかに、教育の現場でも活用されています。
どちらも音楽を用いて行われるという点は同じなのですが、「教育法」か「療法(治療)」という点で異なります。
音楽療法は「療法(治療)」ですが、あくまでもリトミックは「教育」なのです。
おわりに
本記事では、リトミックの目的や音楽療法との違いについてご紹介しました。
リトミックでは知識・技術の習得は重要視されておらず、子どものさまざまな能力を楽しく身に着けることが目的であるとされています。
また音楽療法との違いとしては、音楽療法は療法(治療)であるのに対して、リトミックは教育であるということもおさえておくと良いでしょう。
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